スポーツベッティングをオンライン化させるには?

米国においてオンラインスポーツベッティングが合法化されると、既存のビジネスにも新規のビジネスにも、さまざまな新しい可能性が生まれることになります。オンライン市場の可能性は非常に大きいのですが、現実的な見通しは立っていません。

ただし、米国各州の法律はそれぞれ異なりますし、法律を整備するまでの期間も異なります。現在のところ、8つの州で運営法が施行されており、地元で人気スポーツの大規模事業者が最初に利用することになるでしょう。

CNBCによると、ニュージャージー州のスポーツベッティングでは、ファンデュエルとドラフトキングスが83%の市場シェアを持っていますが、オンラインベッティングが認められるようになると、すべての州で市場を独占するプレーヤーではなくなるかもしれません。

各種規制によって事業者が制限されているため、他の州では市場シェアが同じように達成できない可能性があります。現在の状況は、問題とチャンスが混在する「西部開拓時代」とも言われています。

不確実性とデータの不足にもかかわらず、米国のオンラインスポーツベッティングビジネスは、現状から利益を得るために、ある2つの方法を導入しています。

  1. カジノ企業とのコラボ
  2. ファンタジースポーツプレイヤーの移行

“ギャンブルのゴールドラッシュ”が州ごとに展開される中で、事業者が市場にいち早く参入しようと、実店舗カジノとの契約を進めています。

このような協力関係により、カジノは、他の方法ではできなかったデジタル市場への参入が可能になります。また、ファンタジースポーツのインターネット企業にとっては、新しいカジノ特有の規制に迅速に対応できるようになるので、お互いにとってウィンウィンな関係なのです。

ファンタジーサイトや実店舗カジノからスポーツブックにプレイヤーを移行させることは、市場に参入するための第一段階です。

この2つの業界にはそれぞれ異なる戦略が必要ですが、どちらに対しても大きな変化をもたらすのは、「アウトバウンド・ダイヤリング」(コール発信業務)です。

ファンタジースポーツのプレイヤーには、サイトでのユーザーエクスペリエンスやゲーム規制について、さまざまな習慣や期待があります。個人をある分野から別の分野へ移動させる場合、EメールとSMSは常に最初に採用されるCRM戦略です。これは業界標準であり、どの事業者も利用します。

CRMサイクル(EメールとSMSを含む)が完了すると、データベースの大部分がまだ新しいサイトに移行していなかったり、リアルマネーでプレイされていなかったりすることがわかります。

1回の電話で、連絡可能なデータベースの最大30%を有料顧客に変えることができます。これは、アウトバウンド・ダイヤリングが以下のようなメリットをもたらすからです。

– 親切な事業者として評判を確立できる

– ターゲットオーディエンスの考え方を知ることができる

– コンシューマージャーニーにおける技術的な障害を特定する(および解決する)

– 消費者がスポーツブックのベッティングを理解するのを助ける(ファンタジースポーツとカジノゲームには、それぞれ異なる解釈があるため)

ユーザーからの信頼を得ることは、ゲームの重要な側面となるでしょう。最近のインタビューで、米ドラフトキングス社のCEOは、この点についての懸念を強調し、「昨年、当社のプロモにまつわるフィードバックの多くは、『これは素晴らしいが、勝てるとは思えない』というものでした。」とコメント。

これは、米国でスポーツ賭博を個人ユーザーに説得する上で、最も大きな課題の一つです。人々は、オンラインギャンブルサイトのオーナーが大金を稼いでいることを知っています。そのため、人々は自分が勝てる可能性に不信感を抱きます。そこで、ユーザーとの信頼関係を築き、本当の勝率を知ってもらうことが重要となってくるのです。

実店舗カジノのユーザーをオンラインへ移行させるのは少し違うことですが、信頼関係とロイヤルティが重要であることに変わりはありません。電話を発信することで、お客様はVIPのように感じてくれるでしょう。